インド料理はまずい
方々から怒られそうだが、そのまんま本音だ。
自分にとって、インド料理は基本的に、まずい。
これは来たことある人なら周知の事実であるが、日本で展開しているインド料理店のそれと、現地で食べるそれとは全く違う。
“ローカルなインド飯、まったく平気!うまい!安いし!”という日本人もいらっしゃるが、私は全くダメ。
申し訳ないが、まったく美味しくない。
味付けそのものも、塩っ気も、辛さも全てが受け付けられない。
といっても、たまに食べるバターチキンカレー、チキンティッカ、ビリヤニ、あたりは旨い。
が、こういったメニューはインド人にとってハレの日メニューであって、ローカル人にとっての日常食ではないし、本当にたまに食べると旨いレベルで、重なるとしんどい。
しかも日本人は良いホテルやレストランで食べがちなので、クオリティが高かったり、外人向けに味の調整がされていることも多い。
ガイドブックとかにのっていないローカルなレストランや、招かれた家で、気取らない一般的なインド料理を食べる機会がある。
野菜を煮込んだ料理(いわゆる我々の認識での、カレー)やチャパティなどが出される。
ヨーグルトやライスがつくことも多い。
なんでこんなにしっぱいんだろう、とか。
なんで無駄に辛いんだろう、とか。
なんでこんなにもスパイス使ってんだろう、とか。
なんでこれは逆に味が薄いんだろう、とか。
そんなことを思いながら、ガマンして、食べている。
自分は駐在するまでは日本からの出張、という形でインドを訪れていたのだが、不幸にもインドに来て二日目で早くも自分は気付いてしまった。
“インド料理、嫌いだわ”と。
自分の信条として“楽しめるかどうかは自分次第”という思いがあり、最初のころは“いや、これは自分がインドの味を理解できていないだけだ”、とか“インド人はみんなこれを旨い旨い、と言って食べているのだから自分も旨い、と感じられるようになる!…はず”と思ってなるべく前向きに食べていた。
しかし、食べれば食べるほど、自分がインド料理を欲していないことを実感してしまう日々。
駐在の方と話していても、同様に感じている人は多いようで、以前「日々カップ麺とかレトルトとかそんなので、結構辛いです」という人もいた。
それだって、日本のカップ麺やレトルトがムンバイにあるわけもなく、(デリーなど他都市だともう少し事情は明るいらしいが。)きっと苦労して運んだ、大切な備蓄なのだ。
インドでは常に、何かと戦わざるを得ない環境なのだが、それは生きる基本となる、食、についても例外ではない。
勘弁してくれよ、もう。