レーのメシ事情

とにかく観光が一大産業のレーでは、欧米人を意識してマルチに料理を用意しているレストランが多い。

せっかくレーに来てイタリアン食べても仕方ないし、バーガーやピザなんて全く食べたくない。
インド料理は言わずもがな、だ。
やっぱりアジア人としてはモモなどのチベットメシを楽しみたいところ。
というわけで、レーに到着した初日のお昼はドライバーおすすめのお店に。

THE TIBETAN KITCHENというところに連れられて来たが、実はここが大当たりで、モモ入りのマトンスープが絶品。
このままラーメン入れたら100%うまいだろ、というぐらいスープがイケていた。
フライドライスも頼んだが、こちらのリクエストにも色々応えてくれて、飲み物のラッシーも濃さと甘さのバランスが良くて美味しい。(ラッシーは結構店によって当たり外れがある。)
幸先の良いごはんとなった。

そして、昼の観光を終えて夜のごはんにありつこうとホテル近辺をフラフラ。
どこも「イタリアン、ピザ、バーガー、インディアン、チベット何でもあります!」みたいな看板でちょっと萎える。

地元の人に何人か聞いても、ホテルそばのチベット飯屋はつぶれてしまい、徒歩数分圏内にはない、とのこと。

じゃあ、とマルチ料理をうたっていながらも、せめてチベット料理を一番最初に書いてあるレストランに入ろうと思った。
チベット飯屋から始めて、後に色々追加したのなら、イケてるんじゃね?と思ったからだ。

が、あえなく撃沈。
お昼うまかったマトンスープを頼むも、薄く、コクがなく、全くイケていない。
チベットターリー(インドでいう定食みたいなもの)も試したが、まぁまぁ。

到着してすぐの店がとても美味しかったので、チベットメシうまいじゃん!と思っていたが、店によってクオリティが全然違うことを身を持って勉強した。

二日目は早朝からパンゴン湖へ出発したので、バランス湖そばの衛生管理概念の欠落した、しなびた掘っ建て小屋で、こなっこなの冷めたチャパティと具もクソもないほぼお湯のトマトスープだったので、感想はなし。
朝のレーはメチャメチャ寒いので、体はそのお湯スープを飲んで温まった。
他のお店もあるにはあったが、期待できるような風貌ではなかったので、ひもじいメシはイヤよ!という方は何か持参した方がいいだろう。

そしてパンゴン湖の帰りに、途中でおばあちゃんが店番してるパパママストア(日本のコンビニが登場する以前にたくさんあった八百屋か酒屋のようなもの)でマギーヌードル(日本の日清カップヌードルみたいなもの、もちろんカレー味)を作ってもらって食べる。
湖の感動や空腹具合も手伝いそれなりにうまいが、まぁ、他に選択肢がないのでね。
ここも、ひもじいメシなんてまっぴらごめんよ!という方は何か持参した方がいいだろう。

そして二日目の夜は、もう失敗したくないのと、そもそもあの味をもう一度!と思い、歩くとちょっとあったがそれでもTHE TIBETAN KITCHENへ。

マトンスープと、モモを。
やっぱりスープうまい、良かったここに来て。
そしてやってきたモモもうまい!
思わず、ビールあるの?と聞いてしまった。
高山病には飲酒が良くないと聞いていたのでレーでお酒は飲んでいなかったが、明日帰るし、高山病にかかる気配すらないからかまうものか、で飲んだ。
ゴッドファーザーなる見たこたとのない銘柄だったが普通に飲めて楽しめた。
ここは結構早めに来たのだが食べているとドンドンお客様が。
どうやらやはり人気店のようだ、うまいもんね。

このようにまぁ何を食べるかにもよるけど、レーはうまい店を聞いたり調べたりして探さないと、行き当たりばったりでは大きく失敗する可能性のある街だった。

価格は観光客向けレストランでも夕食で千円あれば腹いっぱいになるだろう。
それとレーから離れて遠出する場合には、お菓子とかそれこそカップヌードルでも持参した方がいいかもしれない。


しかし日本人はやっぱり餃子とビールが好きだよね。