日本食のインド内格差

ムンバイとデリーにある高級日本料理店Wasabi。
クソ高いわりに、味はそれなり、と良い評判を聞いていないのでタージには足を運んでいるが、Wasabiには機会がなく自分は未だ行ったことがない。

KofukuもWasabi程ではないが、他のレストランで200ルピー前後の酒が400ルピーもするなど完全に足元を見て商売をしていて、高い印象がある。味は普通に美味いが、何と言っても自分が住んでいるポワイから遠く、夕方に行こうものなら車の渋滞で1.5hもかかかるのでバカらしくて行く気がしない。

Fifty Five Eastは良いホテルに入っているだけあって安くはないが、場所も遠過ぎもせず、味も良く、刺身なんかもあるので利用のしがいがあり、ここがムンバイの日本食を食べれるレストランではベストだと思う。(そもそもここは日本食レストラン、ではないが…)

まぁ、他にもあるのかもしれないが、なんちゃって、を除いて、ムンバイでまともな日本食と言えば知る限りでこの程度だ。

はっきり言って、選択肢もなく、気軽さ、手軽さもなく、日本食環境が充実しているとは到底、言えない。


前からバンガロールやデリーに行く時は、たくさん候補があるので日本食を食べるのが楽しみの一つであったが、今回デリーを回ってみて、この日本食環境が更に輪をかけて向上してることがわかった。

例えばEn。
まずかなり贅沢な敷地の使い方で、居酒屋でござい、という佇まいではないのが良い。
Wasabi体験者を持ってしても「Wasabiより安くて、種類が豊富で、圧倒的にうまい!」とのこと。
伺うと豚はベルギーから、マグロは日本から輸入しているなど、きちんと素材から手間暇かけている。

内装含め雰囲気もかなりイケている。
座敷がある居酒屋スタイルではなく、日本人というより、金持ちインド人が好むような重厚感ある印象だ。
もうマグロのたたきを持ってして、このシャレオツ感。

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しかもかなり美味かった。
フロアマネージャーもシェフもパティシエも日本人が対応しており、インド人フロアマネージャーも日本歴10年以上というから驚いた。
価格は相応に高いが、素晴らしいレストランだった。


お手頃なところだと、くふ楽。
いくつか支店があるが、今回はグルガオンの新しいお店を訪問した。

入ってみると満席で、活気のある店内ももちろん、その店舗オペレーションに目を奪われた。

(もちろん良い意味で)コンセプトや絵コンテが透けてみえる、計算された内装、マニュアルありきで教育された店員、しっかり日本の味でかつ適正だと思える価格。
例えば日本食飲食店が急速に増えているベトナムのホーチミンではこの手のお店を見かける事が多かったが、これをインドで実現できてるのはすごいと思う。
日本で相応のノウハウを持った人達が手掛けているのがわかる。


デリーには他にもメトロポリタンのSAKURA、ダイアパークホテルやGuppy、老舗TAMURA系などロケーション含めデリーはいくつも選択肢、バリエーションがある。

他人の庭は…ともいうが、同じインド内でも土地土地で明らかに食環境が違う。


これはもはや同じインド内大都市でも、ムンバイと他の都市では、日本食事情に大きな格差ができていると言えるだろう。

デリーは日本人の分母も違うし、背景はしょうがないのだか、それでも日本食がムンバイから見ればこれだけ充実しているのは本当に羨ましい。

 

ムンバイはイタリアンや中華は美味いところがあるが、日本食レストラン事情は残念ながら決して明るくない。