水シャワーのみで数ヶ月過ごして、温かいシャワーを浴びたときの幸福感たるや
お湯が出なくなってしまった我が家のギザ(Geyser)。
しばらく水シャワーで暮らしていると、まぁそれはそれで慣れてしまった。
インド人は金持ちしかお湯のシャワーを浴びないんだろうかね。
だからそんなしょっぱいギザがこのビルの基準ギザなんだろうし、オーナーはおろか、前居者も文句言わなかったんだろうかね。
しかし日本人にこの状況を話すと口を揃えて「ありえない!」と話す。
女性は当然、男性ですら「毎日水シャワーとか悲しすぎる、耐えられない。直せばいいのに!」と言ってくる。
でもなぁ。
直すのも手配やらなんやらかなり手間がかかって面倒くさくてしんどくて、でも直ったところで数リットルしかお湯が出ないし、だからといって新しくて容量の大きいギザを買うのはそこそこのお金もかかってそんなの当然だけど会社は出さないし、一方でオーナーと交渉するのも手間で時間かかるし、簡単にはお金出さないだろうし、じゃあ自腹で買うかというと長期赴任するかどうか今の時点でわからないのにそこでウン万円使えるか?日本に持って帰るものでもないのに…とか色々考えると躊躇してしまってね。
…というわけで直さないんだよ。
などと説明は試みるのだが、みんなポカンだ。
伝わるまい。
しかし。
水シャワーを浴び続け苦節数か月。
ついにこの度、日本からお客さんが来ることになり、それを契機に新しいギザに変えようと思い至ったのだ。
ギザについてはCromaなど大手の量販店の大型店に行けば展示され、売っている。
そこそこのものだと10,000ルピー以内。
大容量のものだと20,000ルピーぐらいする。
そこで買って取り付けのお願いをしても良かったのだけど、きちんと来るか不安だし、そういう段取りでやきもきするのも面倒くさいので現地何でも屋に頼んで全部仕切ってもらった。
インドはいちいち全部自分で段取りして交渉しなければいけないが、そういうことを請け負う商売もちゃんとあるのだ。
手数料はかかるが、そういった細かい段取りや交渉はまかせられる。
ただし、まずその何でも屋がそもそも信頼に足るかどうか見極めないといけないが。
ともかくそうこうしながら新しく、容量も増えたギザが我が家に。
スイッチを入れて10分も待てば熱いお湯が出る!
久しぶりの家でのあったかいシャワー。
もうこれは言いようのないぐらいの幸福だった。
やっぱりね。
失って、初めてわかる有難さがあるんだよね、人間って。
あったかいシャワーってね、とっても幸せなんです。
あぁ、早く直せば良かった。
これからは朝も夜もあっついシャワー浴びまくるぞ。
…とテンションあがっていたのですが。
家にクレームが来ました。
どうやらシャワー室についてる外側に出れる扉から、シャワーであふれる水?お湯?が漏れているらしく、それが溜まって今度は下の階に漏れているんだと。
いわく、「扉から漏れない工夫をしてくれ。そしてこれからは水量を絞ってシャワーを使ってくれ。」
…どうしてもこうもスムーズにいかないのか。
漏れてるのはかわいそうだし、申し訳もないが、自分が借りている家なんだから思う存分シャワーぐらい使わせて欲しいよ、まったく。
ほんと、いろんなことが、スムーズにいかない国だね、ここは。