インドの交通事情は日本人からしたら最悪なのに、さらにワキガ地獄が待っている時がある

インドの交通事情は日本人からしたらカオスだ。
軽い接触なら日常茶飯事に起こる。

最初こちらに来て、イノーバクラスの車で移動することに抵抗があった。
もっとお金のかからない車でもいいのに、贅沢だよなぁ、って。
でもすぐに、「これは確かに小型車やリクシャーでは危ないわ」と思い改めるに至った。
いつ何時大きな事故にあって危険な目に合うかわからないからだ。
身を守るためにも、イノーバが必要、という観点も理解できた。
普段リクシャーも乗ることもあるけど、長距離や交通量の多いところはなるべく避けなければ、と思っている。

このインドの交通事情。
個人的な経験では、同じくカオスと言われるベトナムのバイク社会の比ではない。
インド人は3車線分ぐらいの道を6車線分ぐらいの扱いで車やリクシャー、バイクを走らせる。
譲り合いの精神はそこにはない。
むしろ、譲ると負けだ、ぐらいの気迫でとにかく空いているスペースに、いや空いていないスペースにもつっこむ。
時には逆走や道ではないスペースへの侵入も辞さない。

ベトナムなら、バイクは歩行者が前方にいるとよけながら走ってくれるが、インドでは、車は歩行者をよけない。
どけ!ぐらいの勢いでつっこみ、クラクションを鳴らしまくる。
完全なるオラオラ系交通社会だ。
(ベトナムは公務員が強いので、例えばバスなんかの運転は相当粗いけど)

インド人はパーソナルスペースが狭いらしいが、車の車間距離も相当狭い。
以前、歩行者ギリギリのところを運転手が車を走らせ、見事に歩行者の肘にサイドミラーをぶつけた。
うわ!やばい!大丈夫か?!と最初思ったのだが、運転手はなんと歩行者に文句を言った。
ヒンディー語なので内容はわからなかったが、後で運転手が、あのミラーは新しいんだ、というようなことを言ってきたので、察するに、新しいミラーに当たるんじゃねぇ!ボケ!ぐらいのことを歩行者に言ったのだろう。
歩行者は歩行者で、怒るのかと思いきや、チッ!みたい顔をして、シッシッ、っと手を振ってそのままぶつけた肘をかかえて歩き出した。
痛いだろうに。

もう意味がわからない。
車が強い社会、という理解だけではうまく頭が整理できない。
自分の運転の荒さで車をぶつけといて、ぶつけられた側を怒鳴る。
どういう思考回路をしたらそういう行動になるのか、自分にはよくわからない。

さらにはインドでは道道にスピードキラーなる、でこっ、っとした盛り上がりがあって、乗ってる側は最初この連続に相当ストレスを受ける。
(そのうち慣れるが。)

自分は運転は嫌いではないけど、インドでは絶対に運転したくない。
ストレスフルだ。
インドの道を運転することは、日本人にとってよほどの技術とセンスがないと不可能と思われる。

また、インド人の運転手そのものにも色々参るヤツが多いから困ったものだ。
道を知らない、英語ができない、時間を守らない、運転が荒い…
なので、何事もインドではそうだが、できるヤツを探して味方につけることが重要になる。

個人的に勘弁して欲しい運転手は、きっついワキガの運転手だ。

固定の運転手が来れなくて代わりの人間、とか、出張で頼んだ先のタクシーで、とか、ぬおぉぉぉ!!というくらい、本当に臭いワキガ野郎にあたることがある。
おおげさでなくて、道中ワキガ地獄になることが本当にあるのだ…



勘弁してくれよ、もう。